Apfelstrudel

道の途上

プラトン

プラトン『パイドン』一読

《われわれはどこから来て、どこへ行くのか》それは哲学的に原初的な問いでありながら、しかし自己に対して切実な問いである。 ソクラテス以前の哲学者たちは、専ら《自然(フュシス)とは何か》について考えていた。ソクラテスにおいて、初めて《善く生きるこ…

プラトン『クリトン』一読

ソクラテス以前の哲学者たちは、世界とは何か、自然とは何か、について考えていた。例えば最初の哲学者と評されるタレスは、万物の始源は水であるとした。アナクシマンドロスはト・アペイロン(無限なるもの)を考え、アナクシメナスはアーエール(空気)を考え…

プラトン『ソクラテスの弁明』一読

孔子、ブッダ、イエス、ムハンマド、そしてソクラテス――古来「聖人」と呼ばれてきた彼らは、自らは書物をひとつも著さなかった。彼らがいかなることを語りそしていかに振舞ったか、それは主に彼らの弟子たちの証言を通して知られるのみである。 ソクラテスが…

プラトン『エウテュプロン』一読

ポケモンGOの配信が開始されたときに、流行りに乗じて「プラトンGO」を始めようと決めた。すなわち、プラトン全集を1巻から読み進めようという試みである。 しかし若干のポケモンGOユーザーが3日で飽きたように、私の試みも長続きしなかった。夏休み期間中は…