Apfelstrudel

道の途上

2018.05.10 1日目

昨夜は深夜2時ごろまで起きて、スピノザ『エチカ』第1部定理11備考を読んでいた。《quod cito fit, cito perit.》「早く生ずるものは早く滅びる」という格言の引用は唐突なように思われる。いや、言い回しの表層部に囚われずに、備考全体の主張は何であるのかを考えながら、一文ごとに述べたいことを追う必要がある。

 


少し面倒だが、ラテン語での原文を一文ずつ付箋に書き出し、それらをメモパッドに貼り付け、眺めることにした。これだけで文相互の関係はこれまでよりずっと追いやすくなった。…こんなことをしていたせいで今眠い。

 


『エチカ』は迷宮のような書物だ。丹念に読むほど、何を意図して書かれた書物なのかよくわからなくなってくる。だんだんと、僕が何のためにこの本に頭を抱えているのか、そもそも何で哲学を学んでいるのか、今後も学ぼうと思うのか、よくわからなくなる。しかしそれでもいいと思う。探求の意味は常に更新され続ける。そうした自己変容を今は楽しみたい。

 


Twitterを見るのを中断した。今回はなるべく長い期間中断してみようと思う。中断した分捻出された時間は、ひたすら本を読むことに充てたいと思う。今回はうまく行く気がする。