Apfelstrudel

道の途上

雑記

Narcolepsy Driver

明日からはまた切り替えて、新たな日々が始まり、新たな生へと変容するかのように生きよう、と決心した夜の、翌朝午前5時。夜明け前を歌うceroの音楽を流しながら、布団から出て、洗面を済ませ、着替えてコートを羽織る。顔のマッサージと香水も忘れない。 …

2018.08.08

生涯のうち一箱に留めておくつもりであったタバコを、もう一箱買った。大学内のキャンパス内で喫煙するという経験をしてみたかったからである。所属大学のキャンパス内の喫煙所が今年の夏休み限りで全面撤廃されると聞き、消失する場所ないし経験に対するあ…

2018.05.10 1日目

昨夜は深夜2時ごろまで起きて、スピノザ『エチカ』第1部定理11備考を読んでいた。《quod cito fit, cito perit.》「早く生ずるものは早く滅びる」という格言の引用は唐突なように思われる。いや、言い回しの表層部に囚われずに、備考全体の主張は何であるの…

「おこのみで」

相手にとっても私にとっても心地の良いこと。こればかり考えている。あなたが愛しているなら私も愛する。私が愛したいのはあなたが私を愛しているからであり、あなたが私に愛されたいからである。あなたがもし私を嫌いなら、少し寂しいけれどあなたから離れ…

2018.02.23 ひとつの愛

1万字程度のレポートを書いた。いくらか論証を抜かしてしまったが、限られた時間で妥協はしなかった。これが今の私の実力である。ここはひとつ、長文を書いたという事実によって達成感を得ておく。 いつもお世話になっている、大切な人へ向けて書いた。その…

高潔さについて

「問い自身を、例えば閉ざされた部屋のように、あるいは非常に未知な言語で書かれた書物のように、愛されることを。」 (リルケ『若き詩人への手紙』) 求めるのは真なる知識それ自体である。想像力に基づく知識でも、自己顕示欲のために利用する知識でもない…

2017.12.10 14日目

今日も勉強したな、と思いながら夜遅く大学図書館を出ると、道の脇の暖色のライトと、控えめな夜景と、星空とがある。ほとんど足音の聞こえないレンガ道をこつこつと歩く。この瞬間が私には愛おしい。 吐く息の白さに自らが生きていることを、澄み渡った星空…

2017.12.06 10日目

Twitterを見るのをやめて10日経った。その時間を他のものに浪費するというわけでもなく、ひたすらタスクをこなしたり、好きな本を読んだりしている。朝起きて最初に開くのは、スマホではなくフランス語の文法書かもしくは聖書になった。 節制ができるという…

2017.11.28 晩秋

抽象的に記そうと思う。一定数の人々にとっては具体的に何を語っているかがわかるだろう。まとまっているかはよくわからない。 。 。 壮絶な4ヶ月を終えた。本来こういうことを周囲の目に触れる形で書き残すことはよくないのだが、今回の自分の役回りを、こ…

2017.03.17 西へ

哲学の学び方は、哲学史の全体像を一度把握し、多様な考え方にアンテナを張った後は、その中で特に気になった哲学者の著作を精読し、自らの思索の指標にする、というのが一般的であるらしい。 この2年で関心が多く振れてしまったが、私は結局スピノザという…

2016.12.25 クリスマス

今日はクリスマスで、かつ安息日である。私は初めて教会に行ってきた。ひとりで。 初めは行くのに抵抗があった。書物において宗教を眺めるのと、実際にその場を体験するのはやはり異なる。教会に向かいながら、本当に私はこれから教会に行くのか、やはりやめ…

2016.12.16 深夜

最近はよく空を見上げる。とりわけ、月を眺める。 太古の人々は、月を眺めて何を考えたのだろうか。毎晩月を眺めてみると、毎日同じくらいの時間にある決まった場所から月が現れ、日によって形が変わったりする。しかもその形の変化の周期が潮の満ち引きと関…

2016.10.02 落日

夏はいつの間にか終わっていた。太陽は日々に新しい。同じ川に二度入ることはできない。同じ夏は、二度と来ない。 夏休みは始まる前が一番楽しかったりする。自分のやりたいことをあれやこれやと夢想して、結局やれたことはどれほどあるだろう。 いつまでも…